ペット可の賃貸で心配なのは退去時の原状回復費用です。敷金2か月分預けたから大丈夫・・・ではないことも!リスク回避の注意点で出来ることがあるので対策をしておきましょう
ちょっと面倒でも後で良かったと思うはずです
読者の疑問

ペットを飼いたいけど退去費用が高額だと聞きました
高くならないための方法はありますか?
こういった疑問にお答えします
筆者は宅地建物取引士で不動産店勤務経験もあります
又複数のペット可物件で数匹の猫を飼った経験から執筆しています
リスク回避のためにやることはこの3つ
- 愛情たっぷりに育てる
- 動物病院に行く
- 事前に対策をする
特に変わったことでもないのですがきちんと出来ている人は、退去費用の高額請求リスクが少なくなります
ペット可賃貸とは
最近はペット可に特化した物件も増えてきています
ドックランがあったり建物入り口にペット用の洗い場を設置してあったり、キャットウォークがあったり、ペットと住むなんて考えると夢が広がります
ペット可賃貸とはペット飼育が認められている物件の事です
ただしペットの種類や匹数は無制限ではなく、多くの場合は契約時の“特約“で決められています
犬だけとか猫だけという物件もあります
そもそもペット可賃貸の物件は
- 築年数が古く人気がなく空室が多い物件
- 家主がペット好き
という理由が多く、理由もなくペット可にはしないのです
又ペット可物件は入居時に敷金を多めに預けるので安心していると後から目の玉が飛び出るほど修繕費用の請求が来てびっくりすることになります
ちょっとしたことで費用が抑えられたりするのでぜひ参考にしてください
出来れば毎月少しづつ積立しておくとよいとおもいます
怪我や病気などのアクシデントで高額な治療代がかかることも想定できるので金銭的に余裕のない状態での飼育はおススメできません
家主も驚愕したペット可物件で遭遇した惨状
私が不動産屋で体験した中で一番驚いた物件の話
家主の自主管理物件で築30年ほどのマンション
水回り等の設備が古くなり入居状況が芳しくなかったので、家主がペット可に踏み切って募集を出したところ次々と入居が決まりました
ペット可に変更してから3年ほど経ったころ母子で入居していた部屋の母親のほうから「娘が結婚して他県に嫁ぐため引っ越します」と連絡を受けました
退去予定日に立会に向かった同僚から私にも連絡があり現場にかけつけたら開けてびっくり!!!
「退去立会に仕事の都合で行けなくなったので中はそちらで見てください」と母親から連絡があり、一人で中を見た同僚が慌ててSOSの電話をしてきたのでした
まずは鼻がひん曲がるといった表現がぴったりの匂い
動物園か牛舎などのようなにおいがしていました
こびりついて乾燥している汚れ(便だと思われる)で本体の床は見えないほど
悲惨なのは建具の枠や柱などの木部
恐らく猫の爪とぎで削り取られて原型をとどめてない木部とかなり悲惨な状況
多頭飼いかブリーダーをしていたのではないかとの事でしたが入居者はそのままバックレ(今は見つかって返済してもらってます)
その物件で人が住んいたとは思えないほどで、まさに今問題になっている多頭飼いによる崩壊でした
においが下地にまで染みついて内装はすべてスケルトンにする必要があるため業者の見積もりは300万越え
最悪の状態でした
当マンションの住人から聞いた話だと1週間ぐらい前の夜引越をしていたという事が分かりました
どうやって猫たちと引っ越したのか疑問は残りますがこんなにこともあり得るのです
かわいいだけではすみませんね
ペット可物件の入居中に考えられるトラブル
鳴き声
ペットは時間などお構いなしに鳴きます
発情期に頻繁に大きな声でなきます
うれしい時や、人が通ったときにも鳴きます
匂い
おしっこの匂い
体臭・犬特有の匂いなどが染みつく
発情期に脱走する
ベランダの隙間から隣家や外へ逃げる
物損
フローリング壁 畳柱の傷障子やふすまが壊れたり汚れる
退去時の費用は覚悟
ペット可物件だと言ってもペットが汚したり壊したところは買主が直す必要があります
何の対策もせずに飼っていると莫大な退去費用が掛かります
床やクロスの張替えはある程度覚悟してきましょう
匂いもクロスの張替えなどで消えることもありますが染みついたおしっこの匂いはなかなか消えないので要注意です
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【賃貸の退去費用を安くする!】原状回復の定義を知れば過剰請求も防げます
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違反の場合ペット可ではない物件でペット飼育した場合
ペット可じゃないけどペットを飼っている人がたまにいます
野良猫を保護したりペットショップでひとめぼれをして買ってしまったなど理由は様々ですが、ペット可物件でないところで飼育が見つかった場合は即時契約解除で退去を迫られることもあります
また最悪の場合は違約金を請求される事態に発展する可能性もあります
注意ポイント
もっと言えば隣人がペットアレルギーで発症した場合ペット不可物件でペットを飼育していたなら不法行為で慰謝料を請求されかねません
これらはなかなか怒らないことですがないとは言い切れないので気を付けましょう
【重要】ペットを飼うために出来ること
愛情たっぷりに育てる
ペットが不安にならないように愛情を注いであげます
食事や排せつの場所もきちんと確保してせいけつを心がける
動物病院に行く
避妊・去勢する
発情期特有の鳴き声やマーキングがなくなります
おしっこの匂いも確実に減ります
発情期に脱走することが多いため脱走防止にも一役買えます
又多頭買いによる飼育崩壊などの防止にもなります
予防接種
病気にならないように小さい時に受けましょう
予防接種で守れるなら病気になって入院したことを考えると費用対効果抜群です
病気にならず長生きしてほしいですね
ノミ・ダニ予防
ノミやダニは人間にも移るのでフロントラインなどの薬で予防しましょう
お風呂に入れても部屋に移っていれば絶滅は難しいけど薬剤塗布ですべての害虫を撃退できます
ペット可物件ではベランダや廊下を伝ってノミやダニが来ることも有るので必須です
動物専用の医療保険に加入する
もし病気になった時費用がすぐに10万ぐらいになります
あらかじめ入っておいた方が賢明ですね
小さい頃に入っておけば保険料も安く済みます
対策をする
室内の対策
- ペットの爪の手入れを定期的にする
- お風呂に入れて清潔にする
- カーペットを敷く
- 爪とぎボードを設置する
- ベランダに隙間から逃げないようにする
- 出来るだけ後で困らないようにクロスや柱をガードする
おすすめの裏技道具
トイレを大きく
室内飼いで巨漢猫になってしまい市販の猫用トイレだと体がはみ出てしまって肝心なものが外に落ちたり窮屈そうだったので左官用の舟(プラ船)を代用
大きさも深さもいろいろそろっているのでおすすめです
小さいものや大きすぎるものもあるのでサイズは注意してください
ビニールを貼る
爪とぎをする猫やおしっこをかける犬にはとても効果的です
床から1メーターぐらいの高さのまでの壁面は全部このビニールで覆います
見た目が悪いのですが、丁寧にしわが寄らないように張るとすっきりとします
ビニールがあると猫は爪とぎをあきらめるし、汚れも防止できます
ただし、はがれやすいのできれいに貼ること!
これは通称ノンポリと呼ばれていて本来は農業用のビニールハウスなどに使用します
私は建築で養生に使っていました
薄さが何種類かありますが0.03ミリのものだとスーパーの袋詰めの場所に巻きで設置しているビニール袋ぐらいの厚さなので薄すぎます
0.1ミリぐらいがコスパ的にも強度などもちょうど良いと思います
まとめ
ペットは純真で一緒にいるととても心が温まります
ただしペットを買うことによって買主は金銭的にもリスクを伴います
承知の上で最後まで責任をもって買ってくださることを願います
そしてみんなが思う事ですがうちのペットが一番かわいい!!