読者の疑問

この記事は春から一人暮らしを始める娘さんを持つ保護者へ向けて書いています。
部屋探しのサイトを見ているとたくさんの部屋がありどれを選んだらよいのかわからなくなってきます。
条件はどれも必要なように思えるけどこれだけは妥協しない「譲れない条件」を絞るための基準を解説します。
筆者は建築関連で20年働いた後不動産会社で4年勤務
宅地建物取引士であり、自らの引越経験も12回
この経験を生かして執筆しています。
今時の一人暮らし女子が選ぶこだわりの条件


大学生になると大人になったように思えますが、実際はそれほどでもないですよね。
自分で決断しなくてはいけないことが増えてくるけど失敗も多々あったりします。
考え方や知識も親に比べれば未熟なので、すこしでも保護者の方が子供を良い方向に導けるように物件選びの基準を知っておくといいですね。
部屋探し基本の3大条件
単純に部屋探しで重要な条件が
- 家賃
- 地域
- 間取り
です。
これらの条件は言わずと知れたもので誰に教わることでもなく選択できるものです。
そして部屋探しのポイントとなるのは他の詳細な条件の内、
どの項目に重点を置くかになります。
基本条件以外の結果は下記の通り
部屋探し女子の譲れない条件べスト8
1位 洋室
2位 築年数
3位 セパレート(バス・トイレ別)
4位 2階以上
5位 独立洗面台
6位 モニター付きドアフォン
7位 室内洗濯機置き場
8位 インターネット無料
その他の人気条件
- オートロック
- ウォークインクローゼット
- ウォシュレット
- 浴室乾燥機
- 宅配ボックス
- カウンターキッチン
- エアコン
一人暮らしで譲れない条件は何がある?

上記のように「譲れない条件」で圧倒的多くを占めるのが住宅設備関連のものです。
その他にも住んでみてわかるものがあります。
- 「カウンターキッチンのある部屋を選んだけどほとんど外食」
- 「エレベーターのない4階の部屋を選んだら、外出が億劫でほとんど外に出なくなった」
- 「どうしても新築!で選んだ物件が駅からも大学からも遠すぎて授業に遅れがち」
- 「ペット可物件で隣の犬の鳴き声がうるさい!」
設備などはある程度我慢すれば済みますが外的な要因は引っ越さない限り変わらない事が多く選定を誤ってしまうと取り返しのつかないことになりやすいとも言えます。
物件の設備面も大事ですが、まず外的要因の中で入居前にわかることを徹底的に検証しておくことをおススメします。
部屋の条件で譲れないもの
- ◎建物の設備関連
- ◎部屋の向き日当たり
など入居時に想定できることや建物の設備など自分で把握できていたり物件探しの時に納得できているもの
これらは家賃とすり合わせて考えるのが良いでしょう。
独立洗面台がないからと言って生活できないわけではありません。
物の豊かな中で育った現代っ子にとって譲れないものは多くありますが物件の条件がついていっていません。
後からわかっても変えられない外的要因
- ◎近隣住人
中を覗き込むようにジロジロと見る人がいる
たばこの吸い殻を投げ捨てていく
- ◎周辺環境 騒音や治安(周辺環境)
いつも大音量でテレビを見ている家がある
となりの家で夫婦喧嘩が絶えない
自動車整備工場の音が意外と大きかった
離れたところにある養鶏場から匂いが漂ってくる
- ◎周辺の買い物施設
近隣にコンビニしかない
近所のスーパーに行ってみたら品ぞろえが悪く遠くのスーパーまでいかなくてはならない
- ◎駅からの距離
駅からちょっと遠いけど、毎朝の運動にも良いし大丈夫だと思っていたら、雨の日バスに乗ろうとしたら本数が少なく利用できなかった
根本的に部屋を直すことなどでは改善できないことで多くの場合改善のためには引越が必要になるので注意。
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ほんとに譲れない条件か見極めよう
築年数
余りにも古い物件だと耐震に問題がありますが心理的には昭和56年(1981年)以降の建物を選んでおけば安心でしょう・・・ってもう40年も前ですからそのころの建物自体が少なくなってきているのでほぼ当たる確率は少ないかと思います。
新築にこだわる方もいますが一方で新築だと接着剤のや塗料などの匂いがきついなどの弊害もあります。
シックハウスの基準をクリアした建材が使われていても過敏な方は頭痛やめまい、鼻炎、のどの痛みなど起こる場合もあるので要注意です。
ポイント
階数
1階は防犯上あまり良くないし市街地では日当たりが悪い場合もあります。
足腰の弱った年配の世代や、小さい子供のいる世帯では好まれる傾向があります。
又2階以上でも防犯の観点から言うと優れているとは限らないので絶対ではないが1階よりはマシぐらいの感覚でちょうどよいと思います。
バストイレ別
最近は一番最初にこの条件が来ます<。/p>
時代が変われば物事の価値感がずいぶんと変わってきます。
昔はお風呂があるだけでも凄かったし、ユニットバスでお風呂にシャワーがあってトイレが一緒についてるなんて、外国映画に出てくるようでかっこいいと思ってましたが、現代ではお風呂とトイレが一緒なんて最悪
となるようです。
また浴室のタイル張りも足が冷たいことと古臭い感じだからとの理由で敬遠されます。
比較的家賃の高い地域での部屋探しの場合はユニットバスか風呂トイレ別のセパレート型かで賃料が大分変わってきます。
大きく賃料を下げたい場合はこの条件を削ることにより格安物件も見つかりやすくなります。
クローゼット収納
寝具にベッドが選ばれるようになってからは布団を片付ける必要がないので奥行の深い押入れは少なくなって折れ戸仕様のクローゼットが主流になっています。
押入れは奥のものが取り出しにくく使い勝手が悪いため人気がないです。
しかし古い物件ではまだまだ押入れがありますが選択肢を狭めてしまうため形式にはこだわらない方がよいでしょう。
ネット環境
インターネットの普及とともにネット環境が重視されています。
回線が引いてあるだけでなく接続料が無料の物件もあります。
無料ではなくてもマンションタイプの回線に加入している物件は使用料が半額程度(2,000円前後)と安くなるためあると嬉しいですね。 最近ではルータータイプの無線WIFIも人気です。
セキュリティー
オートロック
実際にはオートロックと謳われている物件でも設定された番号で開錠できるようになっていて宅配便の業者や新聞配達員、挙句の果てには近隣の小学生が知っているなんてこともあるのでオートロックを信用しすぎない方がよいでしょう。
モニター付きドアフォン
声だけではなくて誰が来たかわかるのでとても便利です。
もしもついてない物件でも設置費用が安価なため部屋決めの条件として家主に交渉してみるのも有りです。
防犯上必須です
個別警備装置

SECOMやALSOKなどが個別でついている物件もあります。
留守番セット中に窓が開くと不法侵入者ありと通報されて警備員が駆けつけてくれます。
あると便利ですが、使用料金が家賃に反映されていることが多いため無くても良いと個人的には思います。
宅配BOX
一人暮らしの強い見方ですがなくても大丈夫です。
駐車場・駐輪場
公共交通機関の発展していない地方では必須です。
逆を言えば都会では車を持つ必要がなかったりするので一人暮らしでは必要な時だけレンタカーを借りた方がよいでしょう。
ガス・オール電化
一人暮らしでの光熱費はオール電化だと安いようです。
ガス、電気と分かれていると使わなくても両方の基本料金がかかります。
又都市ガスよりプロパンガスのほうが料金が高い傾向にあるので参考にしてください。
基本一人暮らしでは使用量も多くないので優先順位は低くて良い。
独立洗面台
一人暮らし女子の必須条件上位に入るのがこの独立洗面台でしょう。
洗面台が無かったり、風呂と一緒なんて物件もありますが、身だしなみを整えるの必要だという事でしょうが工夫次第で代用できるのでこだわり条件に入れない方がいいでしょう。
入れると物件の選択肢がぐっと少なくなります。
ウォシュレット
賛否のわかれる設備です。
誰だかわからない人が使ったものが嫌だと思う方も一定数います。
その場合は暖房便座機能だけでOKですね。
後付けするには水道工事(分岐配管)と電気工事(コンセント)が必要)になるのでどうしても欲しい時は家主に交渉してみましょう。
家主側も部屋の価値向上になるのでOKしてくれることも多いです。
部屋の広さ
家賃と広さは比例しますが築年数が加わると変わってきます。
古くて広い方がいいのか、狭くても新しい方がいいのか人によって価値観が違うので一概には言えません。
鉄筋・鉄骨・木造などの構造
防音は 鉄筋→鉄骨→木造の順で音漏れしにくいと言えます。
音を気にするのなら鉄筋コンクリート造の物件がおススメです。
木造や鉄骨造で古いものは隣室との壁厚が薄いので要注意!
築年数の浅い木造住宅の防音問題はだいぶん改善されつつありますが、材料の特性で隣だけでなく上下にも音漏れがあります。
主観になりますが出来れば木造は避けた方がいいと思います。
家賃
家賃は重要なポイントの一つです。
あれこれ欲張ると予算をオーバーしてしまう方が多いのも事実ですができれば無理しない方がいいと思います。
どうしても外せない条件でこれがないと生活に支障が出るというなら別ですが・・・上を見るときりがないので条件を絞って予算に近づけましょう。
周辺環境や住人の様子
周辺の環境は物件がいくら良くても変えられない為周辺の環境はチェックすべき重要事項です。
内見時にしっかりと確認しましょう。
変わった事例では下見の時はわからなかったが2キロ先に牧場があり風向きによっては強烈な牛糞の匂いがするとか、隣に畑があって肥料の匂いが凄いなどという事も有りますよ。
これは雨上がりや晴れた日特有の匂いだそうです。
保護者が新入生の部屋選びで気を付けたいこと

治安のいい場所、地に着いた生活が出来そうな部屋など抽象的ないい方ですが、子供が大学進学だとほとんどの保護者の方は倍以上の人生経験があります。
子供主体で選ぶ物件と親が選ぶ物件はやはり違うことが多いのです。
うわべだけでない物件を探してあげてほしいと思います。
又現地確認は必ず行ってください。
そしてもし空室の多い物件(ポスト見ればわかります)なら担当者に理由を聞いてくださいね。
実は「住人に大音量で音楽を流す人がいる」「いつも怒鳴り声が聞こえる」など迷惑な住人がいる事もあります。
【賃貸の内見ポイント】詳しくわかると部屋探しが驚くほど楽になるまとめ
一人暮らしで選ぶ条件は家賃、場所、広さの基本条件以外にもたくさん選ぶべきポイントがありますね。
絶対に譲れない条件は生活してゆくうえで最も必要な条件に絞るのがポイントと言えるでしょう。
そして一人暮らしを始めるに時に考えなくてはならないのは家賃と生活費のバランスです。
条件をいくつもつけるととてつもない金額になるので選定基準を明確に再設定しましょう。
本当に必要なものだけを選んで他の条件は妥協するようになりますが、将来その全部の条件が適う部屋に住めるように頑張ればよいのです。