読者の疑問

良い不動産屋の見分け方を知りたいです。
こんな疑問にお答えします。
筆者は建築関連で20年働いた後不動産会社で4年勤めました。
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士であり自らの引越経験も12回あり。
失敗しない不動産屋を見分ける方法
3つの基本ができている不動産屋を選べば気持ちのよい取引ができます。
- 挨拶や返答の基本がしっかりとしている
- 誠実である
- 客の目線で考えている
当たり前の事ですが、自社や個人の利益優先の営業マンもたくさんいます。
組織だって営業している大手や古い体質の不動産店などにそういった傾向が顕著にみられます。
3つの基本が出来ているかどうかは店舗へ出向かないでも確認できます。
それでは、どうやって確認するのかを見ていきましょう。
部屋探しの方法
まずは部屋探しってどうするのか基本から入ると発見があるかも!!
現代はインターネットが普及したことにより20年前に比べて部屋探しも進化してきています。
物件情報を消費者側も見て選ぶことが出来るのは凄い変化!!
しかし情報量が多すぎてわからなくなってしまうというジレンマも発生してきています。
昔の部屋探し方法
インターネットが発達する前は賃貸の部屋探しをするためには住みたい地域の不動産屋に出向いて物件を紹介してもらっていました。
賃貸情報などの雑誌で見て電話をするか不動産屋のショーウインドウの物件情報を見て選んで連絡するか直接店舗に問い合わせるかといった感じでした。
各不動産屋で扱う物件は地域の広告会社が競合他社の物件チラシをまとめて印刷して配るというオーソドックスなものでした。
チラシはA5用紙で積上げた厚さは20センチ越えになることも!
物件の選定方法は不動産屋を訪れ、こちらの希望物件を伝えると分厚い紙の束から何枚か選んでこちらに見せてくれるという不動産会社主体の選び方。
なかなか希望する物件が見つからなかったり、不動産屋の思惑次第で物件を選ぶのではなく選ばされているといった感じでしょうか(笑)
だから一軒で見つからなかった場合は別の店舗に行くので、何件も「はしご」して時間もかかりました。
現在の部屋探しの方法
現在はインターネットが普及して素人でも容易に物件が探せます。
スマホのアプリも充実していろいろな条件検索ができるようになってきました。
これは客側だけでなく不動産業界にも大きな変化をもたらしています。
客を見ながら物件を出し惜しみすることなどはできなくなり、又情報が平等に行渡ることにより多くの物件から客自身が自分で物件を検索できるというスタイルに変化してきました。
営業形態も180度変わったといえるでしょう。
そして不動産屋同士の物件の空室情報の共有方法もメールやファックス、大手だと専用のサイトで探せるようになっています。
首都圏と地方都市では部屋探しが大きく異なる
首都圏と地方都市ではそもそも取り扱い物件の紹介範囲が違います。(建前はどこでも紹介するという事でも実際は得意不得意があるのです。)
例えば、地方都市では他社物件でもほぼすべて紹介できます。
紹介できない場合があるとしたら管理している不動産屋、大家と仲が悪いといった特殊な例ぐらいと思います。
都会では範囲も広く物件もたくさんあるのですべてを扱うのには限度があります。
不動産屋同士のお付き合いも限られた近隣のみだったりフランチャイズ店だと系列店のもの以外の情報は「登録していれば情報の入るメーカー物件」がおおくなるのです。
アプリで見つけた物件を一部の不動産屋で紹介できないというのはそういった事情からです。
また余りにも多い不動産店が有る為、知らない物件のちょっとだけの手数料の為に繁忙期にわざわざ紹介する必要はないと思っている営業マンもいるのです。
そういった不動産業界の裏事情を考えると物件の選び方も変わってきます。
都会では物件主体に、地方では不動産店主体に探すのが効率が良いと言えます。
地方在住の人はどの不動産屋でも同じ物件を仲介してもらえる可能性が大なので信頼のおける営業マンを探せば後はスムーズにいきそうですね。
自社物件をおしつける不動産屋に注意
不動産屋から見て物件の種類は次の5つに分かれます
自社物件 | 自社の持ち物件 | 一番収益が大きい
空室の有無が直接減益につながる |
自社管理物件 | 大家から管理を委託されている物件 | 毎月の管理費や仲介手数量以外にも収益が上がる、入退去時のリフォーム、火災保険や保証料などのマージンも見込める |
一般オーナー物件 | 管理を自分で行っているオーナーの物件 | 仲介手数料のほかADが付くことが多い
自社管理物件との違いは月々の定額収入はなく、部屋が決まらなくても文句は言われないなどプレッシャーはない |
メーカー物件 | 建築から管理までやっているメーカーの管理物件 | 積和不動産、大和リビング、東建コーポレーション、大東建託など一括借り上げ型
仲介手数料のみが多い、たまに成約報奨金が出る物件あり |
他社管理物件 | 他社の管理している物件 | 仲介手数料のみ
入居が決まらない相場より劣る物件では成約報奨金が出ることもある |
上の2つ(自社物件、自社管理物件)は是非とも入居を促したい物件です。
どうしても担当営業の押しが強い場合は自社物件をごり押しするという事情もあるので理解しておきましょう。
そしてあなたがその物件を望んでないのなら、別の不動産屋を見つけた方が気持ちよい物件選びが出来ますよ。
それは客の気持ちを考えることの出来ない営業マンはいつまで行っても自分本位なことが多いからです。
不動産屋は歯科医とコンビニを足した数より多いのですからきっと良い営業マンに巡り会えると思います。
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「部屋探しの手順」の基本
step
1住みたい部屋の条件をまとめる
どんな物件を見つけたいのか
地域、家賃、部屋数、ペット可物件、駐車場台数などまずは自分の希望物件を書き出してみる。
step
2インターネットで物件探しをする
不動産検索アプリなどで物件情報を検索する。
不動産屋によっては対応しているサイトが違うので首都圏の方は2~3個使って検索をおススメします。
step
3メール問合せ、電話問合せ
良い物件があれば掲載不動産会社にメールで問い合わせてみる。
その際に希望の条件を伝えて他の物件も探して提案してもらう。
step
4内見する
不動産屋の対応により内見する。
内見したからと言って費用もかからないし、即日申し込みしなければならないこともないので時間の都合がつけば見ることをおススメします。
良い不動産屋、営業マンを見極める方法
◇挨拶や返答がしっかりとしているか
不動産会社の営業マンも自社物件ならいざ知らず一般物件ならすべてを把握していることなどありえません。
あらかじめ条件が分かって探していた場合でも、見落としがあったりします。
良い営業マンはお客様の疑問点や質問などにその場で答えられなくても、できるだけ早く応えられるように行動します。
返答が遅れていてもお客様に対してのフォローや連絡を怠りません。
逆を言えば、こちらの疑問になしのつぶてだったり、確認せずにわからないことを適当に答えてしまう人もいます。
後者の場合は本人に悪いという自覚がなく周囲の人もわからない場合があるのでのちのち間違いが発覚して大変になる場合があります。
その間違いが致命的な場合は目の当てられないことになります。
◇誠実さがあるか
こちらの質問した内容に関してしっかりとした返答が出来ているか。
メールでわからない場合は電話で聞いてみましょう。
電話だとその人となりが現れます。
ポイント
内見時に何かこちらの要望を伝えた時にメモらない担当者にも要注意です。
他の仕事にも当てはまりますが、言われたことをメモ取らずに100%覚えてるなんてありえません。
自分は忘れないと思っているのか、忘れてもしょうがないと思っているのか、こんな基本ができていないなら、他の事も一時が万事こんな感じでしょう。
誠実かどうかはしっかりと見極めなければならないポイントです。
◇お客様(自分)のことを考えてくれているか
こちらの希望を伝えた時に条件がありすぎると嫌な顔をしたり、ぞんざいに扱ったりなんて人もいるようです。
また内見を嫌がらないのもチェックポイントです。
基本的なことですがに気持ち良い取引をするためには担当者の人間性は非常に重要です。
不動産屋は3種類ある
不動産屋には
- 売買専門店
- 賃貸専門店
- 賃貸・売買どちらも行っている
売買と賃貸は似ているようで全く考え方が違います。
売買をメインで行っている不動産会社は賃貸物件を扱うのは嫌がります。
理由は利益が小さいことなんですが
- 1件当たりの管理料は微々たるもので費用対効果を考えると少数では割に合わないため管理を頼まれるとめんどくさい
- 手離れが悪い
- 管理をしていなくてもちょっとしたことでお客様からのクレームなどが入りやすいため効率が悪い
などの理由であまり熱心には探してくれない可能性もあります。
あなたが頼もうとしている不動産屋が賃貸物件を多く取り扱っているか確認しておきましょう。
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『良い不動産屋の見分け方』まとめ
失敗無く担当者を探そうと思ったら、あらかじめコンタクトをとってみることをが重要です。
時間に余裕をもって探すことをおススメします(2~3か月前から物件をチェックしましょう)。
自分の希望に合った物件をネットで探してみて、その物件掲載の不動産店にメールをして詳細情報を貰いましょう。
メールの返答で良し悪しがある程度は分かるのです。
3つの基本ができていれば気持ちのよい取引ができますよ。
- 挨拶や返答の基本がしっかりとしている
- 誠実である
- 客の目線で考えている
次回も頼みたいと思えるような人、そして良い不動産会社が見つかりますように